2010年12月15日
以前、このブログで紹介した『高齢者・障がい者と観光』という専門科目で、透析患者の観光について学びました。
透析とは、病気などで腎臓が機能しなくなったことで体内中にのこる毒素を人工的に取り除く治療です。透析の患者さんは2~3日に1回、病院で人工透析を行わければならず、長期の観光旅行が困難とされています。
透析について研究されている本学保健科学部臨床工学科の竹澤先生にお願いして、3回にかけて透析について講義していただきました。初回の講義では透析について基本的な事柄を学び、2回目は竹澤先生が以前手掛けられた透析患者の観光ツアーを紹介してもらいました。
竹澤先生の企画した透析ツアー:
株式会社アーリー・バードが運営する旅行代理店「いとしの旅舎」
http://www.ebird.co.jp/itoshi/html_tour/order/tour_toseki.html
講義の中で、「透析は2~3日に1回、必ずしないといけない。それが一生続くのです。ですから患者さんは遠くまで出かけることをあきらめている。受け入れてくれる観光地の選定と現地病院の手配に大変苦労するからです。観光の受け入れ先が透析の基本的な事を理解し、また病院との連携が図れれば、実現可能です」とおっしゃられました。
また、「食事制限などで患者の家族も同様につらい思いをしている。同じ悩みをもつ患者のご家族と一緒に旅行することで励みにもなるし、活力にもつながる。ある意味では患者さんよりも喜んでいるかもしれない」とのお話は、福祉観光を考える新しい視点でした。
「旅行をあきらめない」「家族も一緒に楽しめる」そんな福祉観光を考えたいものです。
最終回は臨床工学科の実習室を見学させてもらい、透析をするまでの準備を体験させていただきました。

通常、7分ほどで終わらせる準備ですが、学生たちは、悪戦苦闘しながらも20分ほどかけてなんとかやり遂げました。ほんのわずかですが透析患者さんの気持ちが伝わったのではないでしょうか。

短時間の講義と体験でしたが、大変意義ある時間を過ごすことができました。
安心した観光旅行を提供するには、何よりツアー参加者の事を知らないといけません。この経験を彼らの将来にきっと役立ててくれることでしょう。
福祉ビジネス専攻
三宮 基裕
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