社会福祉を広い視野で学ぶ

2014年7月25日

 

前回ブログの先生と同じく、社会福祉士実習演習指導者講習会に参加しました。

 

「延岡にない怖さ」2014年7月24日

 http://www.phoenix.ac.jp/faculty/social_welfare/cw_blog/entry/2014/07/001985.html

 

臨床福祉学科では社会福祉士を養成しています。といっても、学科教員全員が社会福祉の専門家というわけではなく、社会福祉の関連分野を専門にする先生もたくさんいます。私もそんな関連分野の一人で、建築やまちづくりの観点から福祉を勉強しています。

 専門が建築学ですので当然社会福祉の講義など受けたことがありません。福祉を学ぶ学生に建築にも興味関心を持ってもらうには、教える私自身が福祉のことをもっと勉強する必要があります。

 それで、今回、学生に戻った気分で講習会に参加してきました。

 

今回会場となった大学です。

 

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若い先生からベテランの先生まで、80名以上の参加者がありました。講義の内容でも学びがたくさんありましたが、久しぶりに講義を聴く側になって、学生が興味を引くような講義の仕方に気づくこともたくさんありました。

 

 

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さて、講義は朝10時か夕方5時までびっちりとあったのですが、一番印象に残っているのが、「人と環境の交互作用」という考え方です。社会福祉の援助を必要とする対象は決して当事者である「人間」だけでなく、その周りの環境(自然、社会、人間関係など)も対象であり、人間と環境を一体的なシステムとして捉えようというものです。詳しくは大学で学びましょう。

 私の専門分野の建築学でも「人間‐環境」の考え方は重要な視点です。建築やまちはすべて人間の生活空間であり、人間が理解できていなければよい環境はつくれません。

 すべての人が使いやすい製品や環境のデザインのことを「ユニバーサル・デザイン」といいます。私の立場から臨床福祉学科で社会福祉を学ぶ学生に伝えることは、「人と生活環境の交互作用」に目を向ける大切さを伝えることだと改めて感じました。福祉当事者にとっての“住みにくさ”“使いにくさ”を建築をつくる側に伝えていける専門職になってほしいです。

 

最後に、今回の出張で離発着した羽田空港でみかけた「ユニバーサル・デザイン」を一つ紹介します。

 私たちは当たり前のように旅行をしますよね。見知らぬ土地や建物にくると行き先が分からなくなることもあると思います。そんなときに「総合案内」が頼りになるのですが、その案内窓口を想像してみてください。座って対応する案内カウンターが想像できましたか?案内窓口はスムーズに誘導できるように、一般には立って対応するカウンターが設置されています。高さでいうと1mぐらいでしょうか。でも、車いすの方にはこのカウンターは高すぎます。また、案内は多くの場合“音声”でやり取りしますよね。言葉がうまく出てこない旅行者は困ってしまいます。

 羽田空港には、こんな案内カウンターがありました。まさに「ユニバーサル・デザイン」ですね。(「専用デスク」という看板は残念でした。できれば使用者が“特別な場所”と意識しない、さりげない空間だともっと良かったです。)

 

 

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街中には、たくさんの「ユニバーサル・デザイン」があります。意識をしてさがしてみてください。


今回の出張、行きは宮崎が大雨で電車が不通となり、帰りは東京が大雨で搭乗予定の飛行機が欠航してしましました。ここ最近の大雨は「人間生活と自然環境」が大いに関係しているのかもしれませんね。「人間と環境」。どの分野でも重要なテーマです。


臨床福祉学科 三宮

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