2015年5月28日

トイレの花子さん 8

2015年5月28日

 

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5月ももう終わろうとします。5月になると,いろいろなことを思い浮かべます。

いきなり恐縮ですが,クイズです。

Q1 私たちが「国民の祝日」としている休日は,平成27年5月段階で,何日あるでしょうか?

Q2 その祝日の月日と意義(法の定め)は何でしょうか?

 

A1 15日。

A2 「国民の祝日に関する法律」に定められた月日と内容は次の通りです。

 

1月1日 元日…年のはじめを祝う。

 1月第2月曜日(もとは15日) 成人の日・・・おとなになったことを自覚し,みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。

2月11日 建国記念の日・・・建国をしのび,国を愛する心を養う。

3月20日頃(法律では 春分日) 春分の日・・・自然をたたえ,生物をいつくしむ。

4月29日 昭和の日(←みどりの日←天皇誕生日)・・・激動の日々を経て,復興を遂げた昭和時代を顧み,国の将来に思いをいたす。

5月3日 憲法記念日・・・日本国憲法の施行を記念し,国の成長を期する。

5月4日 みどりの日・・・自然に親しむとともにその恩恵に感謝し,豊かな心をはぐくむ。

5月5日 こどもの日・・・こどもの人格を重んじ,こどもの幸福をはかるとともに,母に感謝する。

7月第3月曜日(もとは20日) 海の日・・・海の恩恵に感謝するとともに,海洋国日本の繁栄を願う。

9月第3月曜日(もとは15日) 敬老の日・・・多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し,長寿を祝う。

9月23日頃(法律では 秋分日) 秋分の日・・・祖先をうやまい,なくなつた人々をしのぶ。

10月第2月曜日(もとは10日) 体育の日・・・スポーツにしたしみ,健康な心身をつちかう。

11月3日 文化の日・・・自由と平和を愛し,文化をすすめる。

11月23日 勤労感謝の日・・・勤労をたつとび,生産を祝い,国民たがいに感謝しあう。

12月23日 天皇誕生日・・・天皇の誕生日を祝う。

 

これらの日々に対して,「こどもの日」に,「父へ感謝はないのか」という突っ込みを入れたくなりますが,それはおきまして…。何回かの法改正を経て,現在の形になったもので,「海の日」に対して「山の日」が8月に設けられることになったのは周知の通りです。さて,ここでまたクイズです。

Q 1985年の法改正で,休日となり,現在は国民の祝日となっている日はどれでしょう。


A 5月4日 みどりの日です。

 

1985(昭和60)年の法改正で,

第3条 3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は,休日とする。

という項目ができて,該当する5月4日は最初休日してスタートしました。

この時に,5月1日,労働者の祭典であるメーデーを「国民の祝日」にという意見が出ました。もし,これが実現していたら,8連休以上の,まさにゴールデンウィークになったのですが,残念ながらそうはなりませんでした。

 

5月になるときに思い浮かべるのは,この祝日法のことと,5月1日そのものです。英語ではFirst of May。これを原題とする楽曲があります。「若葉のころ」という邦題がついたビージーズというグループの曲です。

 

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1960年代は,原題に対して,映画の配給会社やレコード会社が知恵を絞って邦題をつけることが多くありました。「白い恋人たち」というロマンティックな邦題がついた映画の原題は,「フランスの13日間」という冬季オリンピックのドキュメンタリー映画です。フランシス・レイの曲もヒットしました。Love Story という原題の映画は「ある愛の」となり,紅涙を絞りました。上記の「若葉のころ」も使われた映画の原題はMelody,これを映画会社は「小さな恋のメロディ」という邦題をつけて日本ではヒットしました。内容を的確に表現することは,それなりのセンスが必要だと思います。そう言えば,外国人の著作等を翻訳する際にうまれた言葉に鎖国があります。江戸幕府の外交政策の「鎖国」は,ドイツ人医師のケンペルが「日本は長崎を通してオランダとのみ交渉をもち,閉ざされた状態であることを指摘」し,この部分をオランダ通詞の志筑忠雄が「鎖国論」と題したことに由来します。「まさに言い得て妙」という気がします。

 

そして,5月になると思い出す痛ましい事件もあります。2000年5月3日,巨匠朝比奈隆さんの率いる大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏でベートーヴェンの交響曲第4番と5番を聴きに福岡に行きました。

 

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悠揚迫らぬどっしりとした演奏を堪能してホテルに帰り,テレビをつけたら17歳の少年による西鉄バスジャック事件を報じていました。佐賀から福岡天神に午後3時前に到着予定のバスということを聞いて,ひょっとしたら朝比奈さんのコンサートに来るはずの人も乗っていたのではないか?と思いました。その推測は,翌日の新聞で裏付けられてしまいました。Tさんという,教師を退職した女性が犠牲者であり,朝比奈さんのコンサートに行くためにそのバスを利用したということでした。翌年の12月に朝比奈さんは亡くなったので,私が聴いた最後の演奏となったのですが,この時の演奏はCDになっています。これを聴くたびにこの事件のことも思い出すのです。


以上,5月にまつわる話でした。 長友道彦