2018年11月22日

東北の被災地を視察して感じたこと

2018年11月22日

※ 震災当時を思い起こさせる写真が含まれています。

 

今年(2018年)の夏、仙台で開催された日本建築学会に行きました。学会が企画した被災地の見学ツアーがあったので参加しました。

被災して住宅を失った住民のために高台に新たに建築された石巻市北上地区の戸建ての復興公営住宅や、津波で町全体が流されたしまった女川町の再建の状況、屋上に避難し多くの小学生らが救われた荒浜小学校などを視察させてもらいました。

 

 <石巻復興公営住宅:北上・にっこり地区>

 一般の住宅団地の一区画に戸建て公営住宅を建設しています。区画内に共用管理の農地や緑道も整備されていました。

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<女川駅周辺の復興状況>

新しい街の計画が立てられ復興が進められています。駅前の商店街には、多数の飲食店や雑貨店が並び、休日には多くの観光客でにぎわっているようです。女川の特産品「ホヤ」のパスタを食べました。塩気が利いて美味しかったです。

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女川駅も新しくなりました。駅の前には足湯があります。

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震災当時、高台の運動公園には多数の仮設住宅が並んでいました。(写真左は残されている仮設住宅) 現在は、復興集合住宅団地が立ち、新しい生活が始まっています。

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<仙台市荒浜小学校跡地>

震災発生直後、児童・教職員・近隣住民ら320人が屋上に避難した小学校の跡地です。2階部分まで津波が到達しました。津波の犠牲を再び出さないようにとの願いを込めて、震災遺構として残されています。

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一部の教室は震災当時のままの状態で残されています。室内2階にも津波の到達ラインが表示されていました。

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4階部分は展示スペースとして利用され、震災直後や避難当時の様子を記録として残しています。震災前の学校周辺は写真右の模型のようにたくさんの住宅が立ち並んでいました。模型は、復興を支援している大学が当時の様子を再現したものです。当初は着色されていませんでしたが、この小学校の生徒たちが1軒ずつ住んでいた方のお名前を書き込み、着色をしたそうです。

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今は危険区域として指定され、建物建設が規制されています。写真右奥に見えるのが海岸線です。海岸から700mの位置にある学校にまで津波が到達しました。

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震災から7年が経過していても、現地に立つと改めて津波の恐ろしさ痛感し胸が締め付けれれる思いでした。その一方で、あれほどの被害から少しずつ “まち” が息を吹き返している力強さも感じることができました。

今回の視察では、建築物の復興だけでなく、そこに住む住民の生活を支える団体の取り組みについても学びました。その一つが『石巻市北上地区復興応援隊』の活動です。

どんな困難からも立ち上がろうとする住民と、共に地域を支え再建を目指している福祉専門職の姿を、本学の学生に伝えたいです。

臨床福祉学科 三宮