「ソーシャル」という言葉

2020年4月24日

新型コロナウィルス感染拡大を受けて、最近ニュースで「ソーシャルディスタンス」という言葉を目にします。「社会的距離」と訳されるようで「人と人との間に距離を取る」ことを意味するようです。


PRESIDENT Online 「海外では当たり前「ソーシャル・ディスタンス」はなぜ日本で守られないか」 2020/4/17付け https://president.jp/articles/-/34660

 

正確な情報かどうか確認していませんが、YAHOO知恵袋を見るとアメリカではSocial distancing または Physical distancing と呼ばれこれが「対人距離」を表す言葉だそうで、Social distance では、人種、性的思考、階級など社会的な(グループとの)距離、という意味で用いられるそうです。

また、別の方のコメントでは「最近ソーシャルネットワーク(SNS)という用語が世界的に大流行?しているので、おそらくsocialという言葉が、誰にでもわかる言葉として使われたのでしょう。」とありました。たしかに、スマートフォンが普及してからSNSという言葉を日常的に聞きます。

その他、ソーシャルがつく言葉として、ソーシャルエンジニアリング (social engineering)、ソーシャルドリンカー (social drinker)、ソーシャルビジネス (social business)、ソーシャルマーケティング (social marketing)などもあるようです。

 

ふと、「”socialを ”社会的”と訳したとき日本ではどうなのだろう?」と考えてみると、日常的に使う「社会的〇〇」という言葉はすぐには思いつきませんでした。英語では「ソーシャル」という言葉はなじみ深いものなのだと感じました。

 

「ソーシャル」がつく言葉の一つに「ソーシャルワーク (social work)」があります。

日本語訳として「社会福祉」と訳されることが多いですが、意味することが厳密に認識されていないような気がします。
「社会福祉」と聞くと「困っている人々への支援」という意味で主に障がいや高齢者などが対象として理解されがちですが、本来は、その対象はすべての人びとであり、その活動は支援だけでなく社会に働きかけていくことも含んでおり、「人が集団のなかででより良く生きるための活動」といった意味なのだと思います。

すべての人が分け隔てなくより良く生活できる。そんな社会を実現するために活動するのがソーシャルワーカー(social worker)なのでしょう。

 

本学で福祉を学ぶ学生諸君に「ソーシャルワーク (social work)」が意味する本質について問いかけ、深く考えるきっかけを作ってあげようと思います。

 

臨床福祉学科 三宮基裕

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