教育について

人の気持ちに寄り添う

2020年6月 3日

本学も6月1日から対面授業が再開しました。久しぶりに学生が行き交い賑わうキャンパスをみて、少しほっとしました。このまま感染が終息に向かってほしいです。

 

6月2日付の朝日新聞朝刊に、福祉を学ぶ意味を考えさせてもらえる投書があったので紹介します。

 

高校生が書いたもので「わたし流「出張デイサービス」」というタイトルでした。

内容は、新型コロナウイルスの影響による休校中、母に「何かしたら?」と言われて、隣家に住む一人暮らしのおばちゃんの家に「出張デイサービス」に行くというものでした。

普通、デイサービスといえば、利用者がデイサービスセンターに通所し食事や入浴、レクリエーションなどをして過ごします。在宅サービスのなかでも中心的な役割を担っている福祉サービスです。それをヒントにして、彼女の方からおばちゃんの家に出向いていき、楽しい時間を過ごしてもらおうと考えたようです。中学生になってから会う時間が減っていたので毎週月曜日に2時間通い、2人で話をしたりゲームやクイズをして思いっきり笑って過ごしました。最後のデイサービスの日におばちゃんが「とても楽しかった。ありがとう」と言ってくれたことで、「学校生活以外にも自分のやれることがあるんだ」という言葉でこの文章を結んでいました。この投書の中で最も考えさせられたのは、次の部分でした。

 

おばちゃんは先週2人でやったことを覚えていない時があって、少し怖かった。なんて声をかければいいか悩んだけど、笑いながら「先週もこれ、やったよ」などと伝えた。忘れたら、何回も言えばいい。

 

この「怖かった」という部分に福祉を学ぶ大きな意味があるような気がします。物忘れのあるおばちゃんをみて、「経験したことを忘れる恐怖」「おばちゃんのこれからの生活に対する心配と不安」「かわいがってくれている私のことも忘れてしまうのではないのかという悲しみ」、いろいろなことを考えた結果の「怖かった」なのかもしれません。

臨床福祉学科で福祉を学んだ学生には、本人だけでなくご家族・ご親族など関わりのある方々にも寄り添い、それぞれの心の中にある思いに気づける人に成長してほしいです。

 

臨床福祉学科 三宮基裕

遠隔授業とマスク作り

2020年5月 7日

こんにちは、臨床福祉学科の清水です。

大学では、4月27日~5月1日の間に学年別に遠隔授業と新型コロナウイルス感染予防等の説明会を開きました。また、各自が自宅に戻り、短時間でしたが遠隔の模擬授業も行いました。

 

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久しぶりに皆さんと会えましたが、今までのような対面授業は難しい状況です。

 

5月7日より遠隔授業が始まります。

皆さんと授業でお会いできるよう、教員も遠隔授業に向け準備を進めています。

 

学生の皆さん、一緒に乗り越えていきましょう!

 

清水は、授業がお休みの間、布マスクを大量に手作りしていました。

実は、介護福祉コースの生活支援技術演習(家事Ⅱ)という科目では、ミシンや裁縫を教える時間があります。

今回は、授業が始まったら「マスクを作る」ための教材づくりの一環として、家政実習室に眠っていた布を利用し、教員と布マスクを作成していました。

しかし、なかなか授業が開始できず、学生へ配布をしようとの声も挙がり、大量のマスクの作成が始まりました。学生全員に配布するとなると、物資や人手が足りず、布の提供や型どり、ミシンでの縫製、洗濯、アイロンがけ、ゴム通し等の作業を、多くの教職員(の家族にも)、臨床福祉学科の学生さんにお手伝いいただき、マスクができました。

 

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臨床福祉学科の皆さんには、説明会の来学時に配布しました。使い心地はいかがですか?

 

今はサージカルマスクをお店で見かけるようになってきましたが、高額のものが多いです。

また、今後の学外実習等ではマスクの着用が必要になってきます。

是非、サージカルマスクは実習用に確保し、普段使いに布マスクを使用してください。

それではまた、授業でお会いできるのを楽しみにしています。

「ソーシャル」という言葉

2020年4月24日

新型コロナウィルス感染拡大を受けて、最近ニュースで「ソーシャルディスタンス」という言葉を目にします。「社会的距離」と訳されるようで「人と人との間に距離を取る」ことを意味するようです。


PRESIDENT Online 「海外では当たり前「ソーシャル・ディスタンス」はなぜ日本で守られないか」 2020/4/17付け https://president.jp/articles/-/34660

 

正確な情報かどうか確認していませんが、YAHOO知恵袋を見るとアメリカではSocial distancing または Physical distancing と呼ばれこれが「対人距離」を表す言葉だそうで、Social distance では、人種、性的思考、階級など社会的な(グループとの)距離、という意味で用いられるそうです。

また、別の方のコメントでは「最近ソーシャルネットワーク(SNS)という用語が世界的に大流行?しているので、おそらくsocialという言葉が、誰にでもわかる言葉として使われたのでしょう。」とありました。たしかに、スマートフォンが普及してからSNSという言葉を日常的に聞きます。

その他、ソーシャルがつく言葉として、ソーシャルエンジニアリング (social engineering)、ソーシャルドリンカー (social drinker)、ソーシャルビジネス (social business)、ソーシャルマーケティング (social marketing)などもあるようです。

 

ふと、「”socialを ”社会的”と訳したとき日本ではどうなのだろう?」と考えてみると、日常的に使う「社会的〇〇」という言葉はすぐには思いつきませんでした。英語では「ソーシャル」という言葉はなじみ深いものなのだと感じました。

 

「ソーシャル」がつく言葉の一つに「ソーシャルワーク (social work)」があります。

日本語訳として「社会福祉」と訳されることが多いですが、意味することが厳密に認識されていないような気がします。
「社会福祉」と聞くと「困っている人々への支援」という意味で主に障がいや高齢者などが対象として理解されがちですが、本来は、その対象はすべての人びとであり、その活動は支援だけでなく社会に働きかけていくことも含んでおり、「人が集団のなかででより良く生きるための活動」といった意味なのだと思います。

すべての人が分け隔てなくより良く生活できる。そんな社会を実現するために活動するのがソーシャルワーカー(social worker)なのでしょう。

 

本学で福祉を学ぶ学生諸君に「ソーシャルワーク (social work)」が意味する本質について問いかけ、深く考えるきっかけを作ってあげようと思います。

 

臨床福祉学科 三宮基裕

「時流」に流されない

2020年4月10日

新型コロナの影響で、本学の講義開始は4月20日からです。

たくさんの期待を持って新入生が入学してくれましたが、大学の楽しさを実感するには、しばらく時間がかかりそうです。

 

最近読んだ2冊の本のなかで、同じ言葉が出てきました。それは「時流」という言葉です。

「時流」とは、「その時代の風潮・傾向」という意味です。

 

1冊目の本のタイトルは『時流に反して』(竹山道雄、文藝春秋、1968)というもので、以前、このブログ※で紹介した先生にいただいた本です。

 

※ 臨床福祉学科ブログ 『読書の冬休み』2020年1月7日

 

第二次世界大戦中から戦後の筆者の体験や、当時の政治や世論の考えなどが記されたもので、「なぜ人々は戦争へと突き動かされたのか」ということが述べられていました。戦争など誰もしたいわけがありません。せざるを得ない状況が当時にはあり、世論も疑問を持ちながらもその時代を生きたのだと感じました。

 

2冊目は『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』(中村哲、NHK出版、2013)です。中村哲さんは福岡出身の医師で、30年以上アフガニスタンで活動しました。先生は、医療活動をするなかで水と食料不足が根本的な問題であることに気づき、医師でありながら独学で河川工事の技術を学びました。そして地元住民を指揮し、沙漠に水を引き農地を復活させ、安定した水の供給と自給自足の生活を実現しました。残念ながら昨年の2019年12月に現地で銃撃にあい亡くなられました。

この本の終章に日本の人々に対するメッセージが書かれていて、その一説に「時流」という言葉が出てきました。

「変わらぬものは変わらない。江戸時代も、縄文の昔もそうであったろう。いたずらに時流に流されて大切なものを見失い、進歩という名の呪文に束縛され、生命を粗末にしてはならない。」(pp.245-246)

経済中心で目まぐるしいスピードで進む時代のなかで「本当に大切なものは何か」ということを問うているように感じます。

 

 

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1968年と2013年という半世紀近くも離れた書物から「時流」というキーワードの重なりをみて、周りの雰囲気に押されて無考えにならず、今、起きていることじっくり考える大切さを学びました。

 

これから日本はますます少子高齢化が進みます。また、多様性が広く認識され、いろいろな価値観を持つ方と接することになるでしょう。

臨床福祉学科の学生には「時流」に流されず、これからの福祉社会を考える学生に成長してもらいたいです。

 

三宮 基裕

留学生と調理実習

2019年12月13日

みなさんこんにちは。介護福祉コースの稲田です。久しぶりのブログになります。


今日は、介護福祉士養成科目である「生活支援技術演習(家事Ⅱ)」の授業の中で、「郷土食」「高齢者ソフト食」の調理実習ということで、チキン南蛮とお味噌汁を作りました。

介護福祉コース1年生と今年9月から科目等履修生として中国から留学している「杜 宛庭」(トゥ ワンティ)さんと介護教員と楽しく調理実習をしました。

 

 

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つけダレとタルタルソースの味は、2グループに分かれ、それぞれのグループがスマホで検索したレシピで作りました。

1グループは、タルタルソースにレモン汁を、1グループは牛乳を入れていました。

2グループともとてもおいしかったです。

みんな全量摂取

 

杜さんは、日常会話なら話ができます。我々も杜さんに中国語を教えてもらいましたが(自分の苗字位ですが)、中国語は発音がとても難しいです。

「学食のチキン南蛮がとてもおいしい」2.3月に中国に帰省するとのことなので、「家族にチキン南蛮を作ってみたい」といっていました。介護福祉コースの学生も、いつもお世話になっている保護者の方に作ってみてください。介護は実践することが大事ですので。

 

 

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夏休みの勉強会

2019年9月12日

 

こんにちは。臨床福祉学科の清水です。

学生は8月中旬から9月中旬まで夏休みです。

学生のほとんどいない学内で静かな毎日を過ごしています。

 

そんな中、4年生が社会福祉士を取得するために毎日勉強会をしています。

今回は、社会福祉士の夏休みの勉強会の様子をご紹介しますね。

 

 

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「やれば合格できる」を合言葉に、希望者のみですが、夏休み中に毎日1日1科目、時間を区切って勉強しています。

 

今日の科目は、「児童や家庭に対する支援と児童家庭福祉制度」。

学生にとっては、苦手科目の一つのようです。

 

 

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解答は、参考書やテキスト、携帯などを使って、グループ全員で調べます。

スクラッチを削り、☆が出れば正解です。

間違えているところがありますね・・。

 

しかしながら、参加者は集中して学習しています。

2月の国家試験までまだまだこれから。合格目指して頑張れ!

 

社会福祉士の国家試験は、全国の合格率が3割程度しかない試験です。

昨年の本学の合格率は51.7%(平成30年度、社会福祉学部合格率)でした。

今年はどうでしょう。後期も国家試験対策の授業は続きます。

 

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9月15日(日)は、オープンキャンパス。

勉強会に来ている4年生も参加してくれます。

大学のこと、いろいろと教えてくれるはずですよ。

高校生の皆さん、講義室8(臨床福祉学科)でお待ちしております。

公共施設のあり方を考える

2019年9月 3日

公共施設は身近にたくさんあります。図書館や文化センター、体育館、競技場などのほかに、学校や福祉施設、公民館なども公共施設です。

先日、延岡市の公共施設のあり方を検討する委員会に出席しました。

 

延岡市が保有する建築施設は333施設(1,412棟)あるそうです。これらの施設の多くは人口増加の時代、つまり1970年代から90年代ごろにかけて整備されてきました。古いもので築50年が経過しています。とくに1981年以前に建てられた建物は現在の耐震基準を満たしていないものもあり、大きな地震に対する対策が必要です。また、築年数が20~30年であっても、定期的なメンテナンスをしなければ建物の寿命を早めることになります。延岡市の場合、今後40年間の更新費用として1年あたり104億円ほど必要と推計しています。

この委員会は、今ある公共施設を今後どう維持するのか、つまり「廃止するのか」「更新するのか」「立て替えるのか」といったことを、各団体の代表や公募による市民の代表によって意見を出し合い、施設のあり方を検討することを目的にしています。

それぞれの団体の視点からいろいろな意見がでましたが、とても印象に残った意見があります。

 

ある地区の区長の意見

「利用目的に沿った施設利用だけでなく、災害時の避難所としての役割がある」

 

青年団の方の意見

「長くその土地にある施設は住民にとって愛着があり、人によっては拠り所になっている」

 

まちづくり活動をされている方の意見

「人通りが少なく使われなくなった施設でも、人があつまる仕掛けに施設が活用できれば、賑わいが取りもどせるのではないか」

 

建物にかかるお金は建築費用だけではありません。建てた後もそれを維持するためには定期的なメンテナンスが必要で、そのためにはお金がかかります。メンテナンスをしなければ建物はすぐに傷んでしまいます。

延岡市においても人口の減少を避けることは難しく、今ある公共施設をすべて維持し続けるだけの財源を確保するのは難しいでしょう。だから「古くてあまり使われない施設は廃止する」という方向は簡単な方策かもしれません。

ただ、先ほど紹介した意見を聴いていると、「利用が少ない」というだけで廃止するのは、長く施設を利用してきた住民にとって悲しいことだと思います。今の住民のニーズにあわせて柔軟に利用変更ができることや、経費的にも効果的な維持管理方法を検討し、大切に施設を使いつづけることも考えていく必要があると感じました。

 

公共施設のあり方は「まちづくり」の視点で考える必要があります。福祉を学ぶ学生も「福祉のまちづくり」という点から、柔軟な発想で既存の施設の利用を考えて欲しいと思います。

 

臨床福祉学科 三宮基裕

ふだんのくらしのしあわせ

2019年7月17日

こんにちは。臨床福祉学科の山﨑です。

大学の講義では、「地域福祉」を担当しています。

「地域福祉」という言葉は2000年に社会福祉法が改正され、はじめて法律に明記されました。

多くの方々は、生まれ育った地域や住み慣れた家で最後まで暮らしたいと願っています。それを実現することが、地域福祉の役割です。

地域福祉は「住み慣れた地域社会で、家族、近隣の人々、知人、友人などとの関係を保ちながら、誰でも自分らしく、地域の一員として普通の暮らしを送ることができるような状態を作り出していくこと」です。また、「ふ・く・し」とは、「ふだんのくらしのしあわせ」を実現することではないでしょうか。

さて、「ふだんのくらしのしあわせ」とはどんな暮らしでしょうか。特別な暮らしではなく、普段の暮らしとは、どんな暮らしでしょうか?

私は、ソーシャルワーカーを目指す学生にとって、市井の人たちの当たり前の暮らしに寄り添い、その人らしい生活を理解できることが、高齢者や障害者の方々の生きる力を支援するうえで、大切な資質だと考えています。

今回は、私が「月刊住民流福祉」(2013)に投稿した拙稿を紹介します。「わが母は一人暮らし上手」として母の生活を紹介していますが、地域で生活する高齢者と息子夫婦の関わりの中で、地域で自分らしく生きるとはどんなことか、一考していただく素材になればと考えます。

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わが母は一人暮らし上手

宮崎市 山﨑睦男

母、84歳、3年前に父を亡くし、現在、実家に一人暮らしだ。

多少、耳が遠いが、都合の良いことはよく聞こえるらしい。持病の糖尿病を抱えるも、地域の人たちに支えられ、元気に暮らしている。

息子の私は57歳、実家から車で1時間程度のところに、妻と2人暮らし。共働きで育てた、一人息子は県外で就職。来るべき老後の支え手には期待薄の予感あり。

母の暮らしは、父の仏壇へ朝食を供えることから始まる。めずらしいものが手に入ると、仏壇へ上がる。夜には晩酌を欠かしたことがない仏さんである。朝食を遅めにとり、庭の草取り、家庭菜園が目下の日課になっている。テレビはたまに見るが、昼間はせわしく、小さな体で動き回っている。

地域では民生委員さんや“見守りさん”が、時折訪ねていただき、見守りの対象となっている。また、ご近所の友人たちから、ちらし寿司や煮しめ等、夜の総菜が届く。時には母から、お返しに米や菓子を届ける。物々交換がご近所づきあいの極意らしい。

母の生活を観察すると、幾つかの一人暮らしの極意が見えてくる。

① 父とのつながりを大切にしている。

② 困った時には、ご近所に助けを求める。

③ 頂き物は、お返しを忘れない。

④ 体を動かす

⑤ 無駄を省く。物を大切にする。

⑥ メモをする。日記をつける。

⑦ 不在の時には、自分の居場所を明らかにしている。

⑧ 見守られているが、困っている人は見守る。

⑨ 自治会の役割を果たす。

こうした“極意”は母が一人で生きていくため、地域に果たしている役割でもある。

そして、その極意は息子の私にも課せられる。

母の日常の暮らしに距離を空けている、息子の役割である。

そのひとつは、ご近所のあいさつ回りである。普段、お世話になっているご近所の方に、「今度、帰るときにあいさつお願いね!」「誰それさんから、いただき物したから、お礼お願いね!」、電話口から母の指示が飛ぶ。スーパーでは「あの人、民生委員さん………」、ご近所で葬式でもあると、通夜や葬式に伺わなくてはならない。それは時に、妻の役割でもある。息子の自分にとっては実家であり、ご近所には昔馴染みの人もいるが、母がご近所付き合いしている方々の名前までは、心もとない。しかし、嫁は一人ひとりの名前を覚えている。これが、嫁の極意かと、感心させられる。

私を頼ってくれているには違いないのだが、母にとっては、息子と嫁が時折、地域の人たちと関わってくれることが、心地良いのだと思う。

時に、こまごまとした依頼もあり、親子喧嘩もするが、母とご近所のネットワークに私がつながることこそ、母が私に課した役割なのだと思う。そして、今後、母の介護が必要になった時、ご近所のネットワークの中で、暮らし続ける母の希望をかなえてあげることが、次の私の役割である。

(月刊住民流福祉、2013/10月号)

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今、「地域共生社会」の実現が地域福祉の課題として示されています。

「地域共生社会」とは、「人と人、人と資源が世代や分野を超えつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会」とされています。とりわけ、地域に生きる住民として、多様な価値観を理解し合い、「支え支えられ」の関係を築いていくことが求められています。

そのような中にあって、学生には、どんなに重い障害や生活課題を抱えていても、その人の価値観や生き方、人としての権利を理解し、「ふだんのくらしのしあわせ」を支援できるソーシャルワーカーに育って欲しいと願っています。

 

プレゼンテーション

2019年5月29日

こんにちは。臨床福祉専攻介護福祉コースの清水です。

今日は、3年生の授業を紹介します。

 

3年生は春休みに介護福祉実習(第2段階)で特別養護老人ホームに実習に行ってきました。

現在は、介護コースの授業の中で、その実習の振り返りを行っているところです。

その振り返りの一つとして、パワーポイントを使って担当した利用者の発表をしました。

 

発表中は、声の大きさや目線、ジェスチャーを使用するなどプレゼンテーションの技術を駆使して、上手にできていました。さらに、パワーポイントには図や表を使い、随所に工夫が見られました。

 

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聞いている人の立場に立ってプレゼンができると、人に伝わるプレゼンができるようになります。学生同士で発表を聞き、評価もお互いで行いました。

 

3年生になるとこのように授業の中で、何かを発表する機会が増えてきます。

これからが楽しみな3年生です。

 

7月14日(土)のオープンキャンパスには、3年生も参加する予定です。

授業の様子など、ぜひ質問してみてください。

ノーマライゼーションと住環境

2019年5月 9日

本学も10連休でした。連休が明けて、今週から本格的に講義が始まります。

 

臨床福祉学科では、『バリアフリー住宅』『福祉施設の生活空間』『福祉のまちづくり』など、福祉住環境をテーマにした科目を開講しています。連休明け最初の講義は『ノーマライゼーション社会と住環境』がテーマでした。

 

『ノーマライゼーション』という言葉は、数年前に国立国語研究所が難解な外来語として「等生化」という日本語訳を提案し、話題となりました。『共生』という言葉が用いられている場面もよく見かけます。ただ、本来の意味を十分に伝え得る日本語がないので、私の講義では訳さずに『ノーマライゼーション』として話しをしています。

 

『ノーマライゼーション社会』とは簡単にいうと「誰もが平等の権利を持った社会」ということです。例えば、病院の病室を想像してください。私たちが普段生活している部屋と比べて過ごしやすい空間だと思いますか?「病室だから生活空間とはちがう」という人もいるかもしれません。しかし、ひと昔前の老人ホームは病室のような4人部屋の居室がたくさんありました。少しずつ個室化が進み、快適さが高まっていますが、まだまだ「生活空間」といえる施設は少ないと思います。高齢となり自宅での生活が困難となれば、老人ホームに転居することもあります。その時に、これまで生活してきた空間とはかけ離れた居室で過すことは『ノーマライゼーション』と言えるでしょうか。

 

臨床福祉学科の学生には、『ノーマライゼーション』という言葉の意味をよく学んで、誰もが平等に生きていける生活空間を考えることができる福祉専門職になってもらいたいです。

 

臨床福祉専攻 三宮基裕

 

 

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