大学概要OVERVIEW OF THE UNIVERSITY

2019(令和元)年度 アンケート結果

令和元年 学生生活並びに事務部門アンケート結果

はじめに

この学生生活アンケートは、学生生活の現状を的確に把握することにより、今後の学生生活支援の更なる充実を図るための基礎資料を得ることを目的としている。また、この事務部門アンケートは、学生の大学事務部門との関わりの現状を的確に把握することにより、今後の学生の勉学や生活支援の更なる充実を図るための基礎資料を得ることを目的としている。
このアンケートは、本学IR推進委員会が実施するもので、対象は九州保健福祉大学の全学部生(任意)。アンケートで得た内容や情報は、九州保健福祉大学の個人情報保護規程に基づきIR推進委員会で適正かつ厳正に管理され、アンケートの目的以外に利用されることはなく、また、第三者への提供もありません。
学生生活アンケート並びに事務部門アンケートは昨年度から毎年実施しており、実施方法は、本学ユニバーサルパスポートシステム(本学から学生個人への情報配信システム)を利用して個々の学生に回答を依頼した。実施期間は、9月11日~9月29日。

学生生活アンケートは、通学手段などの「学生プロフィール」に関する質問を5問、学生の生活サイクルやアルバイト等などの「大学生活について」に関する質問を21問、また、「自主学習について」に関する質問を3問、合計29問。
事務部門アンケートは、「図書館について」に関する質問を6問、「キャリアサポートセンターについて」に関する質問を5問、「学生課について」に関する質問を3問、「教務課について」に関する質問を7問、「大学全体について」に関する質問を4問、合計25問。
今回集計したアンケート結果では学部・学科単位で集計し公表した。各学部・学科は、アンケート結果に対するフィードバックへの取組みを実施しており、このようなアンケート集計を公開して蓄積することにより、本学の教育理念である「学生一人ひとりの持つ能力を最大限に伸ばし、社会に有為な人材を養成する」の実現に向けた教育環境や学生生活支援が継続的に維持されているか否かを評価できる有益な資料となると思われる。
各学科単位のアンケート対する評価とアンケート結果を以下に掲載する。

1.学生生活アンケート全体結果(学科間の比較結果)

全学の回答率は45.7%、その内、作業療法学科は83.0%と最も高く、動物生命薬科学科は33.0%と低かった。

「プロフィール」設問1~5

回答した1~4年生の学年別は20.8%~23.9%で、ほぼ同じ割合であり、性別に関しては、男性が45.4%、女性が53.6%であった。通学手段は自動車が42.9%と最も多く、次いでバイクが21.3%、バスが16.5%、通学時間は大半(79%)が30分以内であった。

「大学生活について」設問6~26

講義以外での生活サイクルの中心は自宅での自習が全学的に25.1%、次いで学内自習(食堂を含む)が20.1%、アルバイトが17.8%でした。クラブサークル活動は、全くしていないが63.6%と多いことが判った。アルバイトを全くしていない学生は、全学では46.1%、学科別では薬学科60.0%、臨床工学科54.1%、言語聴覚療法学科51.2%の順であった。なお、スポーツ健康福祉学科、視機能療法学科の70%以上、動物生命薬科学科、作業福祉学科、臨床福祉学科、生命医科の学生は50%近くの学生がアルバイトを何らかの形で行っていた。
入学前後に本学のイメージは全学的には、61.7%の学生で変わっていないものの、23.3%の学生が悪くなったと回答していた。大学キャンパス内で主にいる場所は、全学的に59.9%の学生が講義研究棟、次いで食堂(20.6%)の回答であった。休日・長期休暇の過ごし方は、帰省(49.4%)が最多く、アルバイト(40.0%)、旅行(21.4%)の順であった。学費は、全学では親・親戚からの援助が74.9%と最も多く、次いで奨学金(50.9%)、アルバイト(14.9%)の順であった。学科別においても、ほとんどの学科ではこの順番であったが、スポーツ健康福祉学科のみ奨学金(61.2%)、親・親戚からの援助(51.2%)、アルバイト(25.0%)の順であった。また、薬学科のアルバイト(7.8%)は他学科に比べて低いことが判った。一人暮らしは全学的に66.7%、次いで家族との同居(27.1%)であった。学科別では、臨床福祉学は、他学科に比べて一人暮らし(38.5%)が少なく、家族との同居(46.2%)が多いことが判った。家族や親戚等と同居している場合には、生活費が10万円以上になることは少なく(9.6%)、3万円未満が32.0%、3~5万円未満が32.0%であった。また、その場合の生活費は、親から貰う(62.9%)、アルバイト(46.2%)であった。一人暮らし・友人と同居の場合も家賃、水道光熱費を除いた生活費は10万円以上になることはほとんどなく(1.3%)、親から貰う(66.5%)、奨学金(36.1%)、アルバイト(34.8%)であった。なお、スポーツ健康福祉科ではアルバイトが74.4%と他学科に比べ高いこと、薬学科においては、他学科に比べて、親から貰う(78.1%)がやや高く、アルバイト(20.3%)がやや低いことが判った。全学的に好きな講義・実習については、それが「2~4つ」と回答した学生が最も多く42.8%であったが、「なし」と回答した学生も37.0%と多かった。学科別では視機能療法学科において、「なし」または「1つ」のいずれかを回答した学生は約9割と他学科に比べて多いことが判った。大学生活での悩みは、全学的に勉強や成績(44.3%)、進路や就職について(40.7%)が多く、次いで経済的問題(19.7%)、友人関係(17.2%)、同級生との関係(11.4%)であった。悩みの相談は、全学的に友達(57.5%)、親・兄弟姉妹等の身内(39.0%)に多くの回答であったが、誰にも相談しない学生が14.9%いることが判った。学科別でも同様の回答傾向であった、視機能療法学科では、他学科に比べてチューター以外の教員(11.8%)との相談が多かった。休学や休学したいと思ったことのある学生は全学的に24.1%で、その最も大きな理由の回答は、心身の問題(23.8%)、勉学の意欲の消失(15.7%)、進路に疑問(12.8%)であった。学科別では、臨床福祉学科並びに言語聴覚療法学科の学生が他学科に比べて心身の問題を多く(約50%)回答していた。留年経験は、全学的には17.5%、学科別では視機能療法学科(35.2%)、薬学科(24.7%)、作業療法(20.5%)で2割以上であったが、その他の学科でも1割程度は留年であった。留年した場合に大学に何をして欲しいかの質問には、全学的には経財的支援(28.9%)並びに学力支援(28.1%)が多く、次いで心身の支援(10.7%)の回答であった。学科別では、言語聴覚療法学科で心身の支援(100%)、視機能療法学科並びに臨床工学科においては学力支援(各83.3%、60.0%)が他学科に比して多い回答であった。退学を考えたことがある学生は、全学的に21.6%、その最も大きな理由については、勉学意欲の喪失(19.5%)、学力の問題(18.8%)、進路に疑問(16.8%)、経済的問題(12.8%)、心身の問題(12.1%)の順に回答があった。学科別では、視機能療法学科において学力の問題(75.0%)、臨床工学科において進路に疑問(44.4%)、言語聴覚療法学科において心身の問題(40%)並びに進路に疑問(40%)、動物生命薬科学科においては進路に疑問(40.0%)が他学科に比して多い回答であった。

「自主学習」設問27~29

平日(講義以外)の1日平均勉強時間は、全学的に30分~60分未満が30.6%と最も多く、60~120分未満(25.2%)、30分未満(21.9%)の順であった、0と30分未満の学生が約3割いることが判った。学科別では、薬学科において、60分以上と回答した学生が約5割と他学科に比して多いことが判った。休日の1日の平均勉強時間は、全学では30~60分未満が27.0%と最も多く、120分以上(23.9%)、60~120分未満(22.8%)の順であったが、0と30分未満の学生が約3割であった。学科別では、薬学科並びに生命医科学科において、60分以上学生が約6割と他学科に比べて多いことが判った。また、臨床福祉学科(19.2%)、臨床工学科(16.2%)、スポーツ健康福祉学科(15.4%)においては他学科に比べて0時間と回答した学生の割合が大きいことが判った。シラバスに予習・復習についての記載については、全学的には知っているが79.4%、知らないが19.6%であった。知らないと回答した学生が多かった学科は、スポーツ健康福祉科(30.8%)、臨床工学科(29.7%)、臨床福祉科(28.8%)作業療法学科(27.4%)であった。

2.事務部門アンケート

図書館 設問30~35 ≪アンケート結果の分析と対応・改善策≫

図書館の利用頻度についての設問(30)では、40%の学生が週に1回以上利用していると回答しており、また試験・レポート提出時に集中して利用する学生は25.4%となっており概ね学生によく利用されていることが伺える。利用の目的について(設問31)は22%が図書・雑誌・新聞といった図書館資料の利用、授業の予習・復習(32.8%)、レポート・論文作成(31.2%)、定期試験の準備(42.8%)など学修に図書館をよく利用していることがわかる。よく利用する資料(設問32)では図書が最も多く40.7%であり、次いでタブレットパソコンとなっているが、充実させて欲しい資料(設問33)で最も多いのが「国家試験対策問題集や参考書籍」(35.5%)であり、最新の国試対策本や問題集は副本を揃えるなど対応が必要と思われる。図書の貸出冊数、期間、継続回数についての設問(34)には81.6%が「現状でよい」と回答しており、現状のままで特に問題ない。利用者のマナーについて気になること(設問35)によれば、最も多いのが「私語・談笑」(27.1%)であるが、37.2%が「その他」と回答しており、実際にどのようなことが気になるのか図書館独自に意見箱を設置するなどして学生の意見を調査し、対応できる事柄については改善していく。

キャリアサポートセンター 設問36~40 ≪アンケート結果の分析と対応・改善策≫

回答者690名中、就職対象学年である4年・6年(薬学科のみ)は124名で全体の18%である。
キャリアサポートセンターでは、面談希望者(履歴書添削、面接対策、各種相談)は事前予約制となっており、予約者の学年は就職対象学年が9割を占めている。設問36で「利用したことがある」と回答した193名は、就職対象年度の学生が多くを占めると考えられる。
設問37.38の利用目的・達成度については、就職や進路の相談、求人情報、履歴書添削等、就職活動に直結する内容での利用が圧倒的に多い。また、「目的がなかったが行ってみた」や「スタッフとおしゃべりで」といった回答も一定数あり、キャリアサポートセンターを学生食堂前に移転させた効果からか学生が気軽に足を運べる場になりつつある。今後は、低学年の学生向けセミナー等、更に企画していきたい。
設問39.40の設備や資料に関する設問では、求人票閲覧スペース、個別面談ブースおよび資料の活用について改善が必要である。今後、学生の意見を取り入れながら環境整備に努めていきたい。

学生課 設問41~43 ≪アンケート結果の分析と対応・改善策≫

学生課を利用する目的については学部に関わらず、奨学金関係が半数以上を占めており、日本学生支援機構の奨学金利用者が諸手続きや質問等で頻繁に窓口に来ていることがわかる。その他については紛失物の問い合わせが多いが、学生課に届けられても受け取りに来ない紛失物も多数あるため、これを解消する対策が必要である。
また、提供されたユニパ等の情報については、「わかりやすい」や「ふつう」が大半を占めており、多くの学生が満足している一方で、「わかりにくい」と感じている学生もいることから、少しでもこれを解消するよう努めていきたい。

教務課 設問44~50 ≪アンケート結果の分析と対応・改善策≫
【設問44:教務課の窓口業務の内容】

23.7%の学生が「ほとんどわからない」「全くわからない」と回答しており、オリエンテーション等での周知方法を検討する必要があると思われる。

【設問45:利用状況】

88.5%の学生が「利用したことがある」が、逆に10.4%の学生が「全く利用したことがない」と回答しており、何も問題が無くて利用していないのか、問題があっても放置していて窓口を利用したことがないのか分析してみる必要がある。

【設問46:利用目的】

履修や成績、追・再試験や各種手続き等、教務課業務に直結した内容が大半を占めている。

【設問47:卒業要件、資格要件等の確認】

75.2%の学生が「確認している」が、23.8%の学生が「確認していない」ことから、オリエンテーションや履修登録確認期間での確認を促す必要があると思われる。なお、最終学年での履修登録確認後、卒業仮判定及び資格仮判定を基に、各学科へ履修状況を渡して履修漏れ等のチェックを行っている。

【設問48:ユニバーサルパスポートの利用頻度】

「メール配信のみの確認」を含め、大半の学生が利用しているが、3.0%の学生が「確認していない」と回答している。今年度、全学生を対象にユニバーサルパスポートの利用についての確認調査を実施し、未回答の学生を個別に呼び出し、ユニバーサルパスポートの活用について窓口で指導を行った。

【設問49:授業時間以外の学習場所】

30.3%が「学食」、次いで24.3%が「図書館」、以下「空き教室」「演習室」「学科指定自習室」と学内のいずれかの場所で授業時間以外も学習している学生がいる一方で、8.3%の学生が「していない」と回答している。文部科学省も予習(事前学習)及び復習(事後学習)を求めていることから、今後、学生の学習についての周知をより徹底する必要があると思われる。

【設問50:履修相談先】

58.6%が「友達」、37.4%が「ゼミ・チューター、他の教員」となっているが、「誰にも相談しない」が16.5%にものぼっており、分からないまま放置している可能性が懸念される。また、「教務課」と回答した学生は4.2%しかいなかったので、もっと気軽に相談できる雰囲気を構築すれば、学生も気軽に窓口を訪ねて来るようになるのではないかと思慮される。

大学全体 設問51~54 ≪アンケート結果の分析と対応・改善策≫
【設問51.大学内において、気づいたことがありますか?】

690名に対し52名の学生が回答し、8%が「気づいた」とある。
夏に行ったカメリアの改装および駐車場の整備に関する、喜びの意見が寄せられた。他の気づきについては、雨の日の通路が滑りやすいとの意見があったので、徐々に学内通路の滑り止め対策を行う。
今後も、学生の意見として整理し、今後の学内整備の参考としたい。

【設問52.大学内の照明は暗いと思いますか?】

690名に対し31名の学生が大学内の照明を暗いと感じていることが明らかとなった。
今後の対策として、4号棟・7号棟校舎内においては、照明センサーの設置を行う。また、駐車場から校舎への動線部分は、歩行の安全面を考え投光器等を増設し学生の快適な環境づくりのために改善を図る。

【設問53.大学内でわかりにくいと思う場所はありますか?】

690名に対し25名の学生がわかりにくいと感じていることが明らかとなった。
学内で迷うことなく移動ができるよう案内表示の検討および増設改善に取り組みたい。

【設問54.こんなものがあったらいいというものがありますか?】

690名に対し101名の学生がなんらかの希望があることが明らかとなった。
希望の多かったフリーWi-Fiおよび学生のための勉強の場・憩いの場のスペース提供については、カメリア改装とともに整備を行った。これにより厚生棟でフリーWi-Fiが使用可能になった。
今後も、学生の意見を参考にさせて頂き学内整備を進めたい。

以上、学生の意見として真摯に受け止め、各部署ともに改善を目指します。