各大学では目下、建設ラッシュなので珍しいことではないと思いますが、私共の大学も最近新しい施設が完成しましたので御紹介させて頂きます。
私共の九州保健福祉大学は開設後7年を経過し、学部教育も一応軌道に乗ってきたので地域社会との交流を盛んにするために、一昨年文部科学省「私立大学学術研究高度化推進事業:オープン・リサーチ・センター整備事業」に申請していたところ、平成16年4月の設置として「QOL研究機構」が本学の附属研究所として採択され、平成17年2月本格的に開設されました。総工費:約3.1億円、総面積:1.111平方メートル、鉄筋コンクリート2階建て白色の壁、ふんだんにガラスを使用し、カンナ色の屋根を持つモダンな施設となっています。
1階(575平方メートル)にはQOL研究機構長室、会議室、研究情報交流スペース、研究情報展示・資料室、QOL相談支援室、評価測定室。2階(536平方メートル)には共同研究室として現在のところ各学部の名を冠した社会福祉学研究所、保健科学研究所、薬学研究所が入っています。漸次、新しい機器備品も購入され、研究所らしい雰囲気を作り出しています。
周知のように21世紀の社会の重要課題である「生活の質Quality of life」の向上を研究テーマにかかげ、地域社会と連携して、生き生きとした人生を過ごすための実践的な研究活動を行うことを目的としています。研究プロジェクトとして、社会福祉学部は「地域生活行動支援モデルの研究開発」、保健科学部では「健康と生活機能向上のための支援システムおよび技術開発」、薬学部では「薬物の副作用によるQOL低下に対処する薬学の視点からの支援法の開発」を掲げ、特に地域医療人、特に薬剤師の先生方との共同研究を目的としています。
折しも、この研究所の薬学との共同研究の連携を促進するかのように、新たに別に県産業支援財団を窓口として平成17年度申請した文部科学省「高齢者QOLの向上に貢献する海洋性バイオマス活用技術の創出」に対して、本学薬学部のこのQOL研究機構を核に3年間で1億5千万円の研究費が認可され、本格的な稼動に入っています。この内容はテーマ1として「高齢者疾病予防・改善のための新規高機能性食品の開発」、テーマ2として「海洋性バイオマスからの機能性物質の回収、利用技術の開発」の2本建てで地域の企業、大学との連動も期待されて、県民の関心も強まっています。もともと大学の機能として教育、研究は両輪で相互作用があって初めて充分な成果が上がるとの考えから、新設の薬学部として、有能な薬剤師の育成は研究的考えの中からも芽ばえると思っております。将来、有効な種子(シーズ)の発見が期待されます。