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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症予防の可能性を解説した論文を国際誌に 発表しました!

お知らせ 2021.06.29

順正学園免疫学研究所長で副学長の池脇信直 教授(専門は公衆衛生学)は、世界の研究者と共同で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症予防の可能性を解説した論文を世界的権威のある国際誌に発表し、その情報を世界に向けて発信しています。

COVID-19の後遺症は、20歳代以降の全世代で高頻度に認められることが明らかになってきました。回復後に出現する後遺症は、ウイルス後疲労症候群と呼ばれ、倦怠感、呼吸苦、咳嗽、味覚・嗅覚障害、脱毛、記憶障害、睡眠障害、集中力低下などが報告されています。特に、脳の霧(brain fog)、耳鳴り、四肢の感覚低下などの神経学的な症状は注意が必要です。COVID-19では体内で炎症反応が起きます。通常はウイルスを排除する免疫反応ですが、炎症で産生される過剰なサイトカイン(化学物質)が体の細胞に対して多くの障害を引き起こし後遺症が発症すると考えられています。特に、血栓による臓器障害がある場合は、生涯にわたって後遺症を患う可能性もあるようです。後遺症の根本的な解決方法はまだ見つかっていません。症状を和らげる対症療法やリハビリテーションが生活の質(QOL)を維持するために大切になってきます。

免疫学研究所は、機能性多糖体成分であるβ–グルカンの感染予防における可能性を解説した論文を国際誌に発表してきました。今回は、β–グルカンの新たな可能性として

「神経保護作用の可能性」いう概念を提唱するとともに、その概要を世界的権威のある国際誌(下記PDF)に発表しました。

免疫学研究所は、免疫学の分野における独創的・総合的・学際的研究を通して、人々の健康と医療の発展に貢献することを使命として、研究所のリソースを最大限に活用しながら、これからも医療現場、教育現場、さらには世界に向けて情報を発信して参ります。

Letter to the Editor (Commentary)

Potentials to alleviate coagulopathy and enhance microglial function of β-glucans, making

them worth a clinical study for COVID-19’s neurological sequalae    

★論文PDFはこちらから ⇒ ★論文PDF(Commentary)