日常生活で感じる大自然

コロナ禍の2年間、寄り道もせず、自宅と職場をまじめに往復する生活が続きました。しかしながらこの単調さが、かえって眼前の自然の豊かさを私に再認識させ、感動させてくれたのも事実です。

 

 そのなかから、ここでは2つご紹介したいと思います。

まず1枚目の写真。

 

2021年の10月初旬の夕方、職場上空を南東(?)の方角に向けて飛ぶ鳥の編隊に遭遇しました。少々崩れてはいますが、大きな「への字」フォーメーションです。夕暮れ間近で、ねぐらに向かう途中でしょうか。急いでスマホを取り出し、幸運にも撮影に成功しました。

 

あいにく鳥には詳しくないので断定はできませんが、そのシルエットから雁(ガン)などの水鳥ではないかと思います。

 

ネットの図鑑によれば、前の鳥が飛ぶとき渦状の乱気流が生じ、その斜め後方には上向きの気流があるため、それにうまく乗るとエネルギーの消費が少なくて済むのだとか。それがこのカタチになる理由だそうです。先頭を飛ぶ鳥は疲れるので、ときどき他の鳥と交代するということも知りました(笑)

続いて2枚目の写真。

 

2021年12月初旬に撮影した、月と金星の接近の様子です。地球照を伴う細い三日月と宵の明星が黄昏の碧空に映え、とても幻想的で、バスが来るまでのわずかな時間でしたが、その美しさに魅了されました。

 

小学生(新潟県)の頃、星に夢中だった私に、父親が易しく扱える経緯台式の天体望遠鏡を買ってくれたのでした。雪に閉ざされる冬は震えながら、夏の蒸し暑い夜は蚊に刺されながら星の観察や撮影を続けたものです。当時のことを思い出し、少しセンチメンタルになってしまいました。

 

 また天体観測を再開しようかな…

 

日常生活でこのような美しい風景が楽しめるのは、県北の郊外に立地する本学の素晴らしい点だと思います。

 

(登坂学)