3年生の鍼灸実技の様子

鍼灸コース3年生の実技の様子です。

今回は胸郭出口症候群と呼ばれる上肢に痛みやしびれが出現する疾患に対する鍼灸施術の実習風景です。

実習では斜角筋と呼ばれる筋肉に鍼や灸をおこないました。

首には頚動脈や気管など重要な内臓が多くあり、学生さんも鍼に不安を感じてしまいます。

そこで、頚に超音波検査装置(エコー)を当てて、頚動脈の位置を画像で確認し、鍼の刺入深度や刺鍼方向をビジュアルで理解してから、実習に臨みました。

エコーは身体に侵襲なく安全に体内の構造物を画像で確認することができます。血管の位置と深さが確認できたら、どの向きで刺鍼すれば、頚動脈に鍼を当てることなく斜角筋に刺入できるか実際に教員が示します。

安全な鍼の向きと深さが確認できたので各自で実習します。

 

鍼は身体に入ります。したがって、解剖学的な構造を十分に理解して刺鍼しなければなりません。

私は頚部以外にも腰でも超音波を利用し、腎臓の位置を確認した実習を行っています。実習する学生さんの不安が少しでも軽減できることを願っています。また、この経験を、将来に生かしてほしいと思います。

 

講義紹介 ~『証(しょう)を立てる』~

東洋医学では、患者さんから色々な情報を集めて、患者さんの状態を把握することを行います。これを『証を立てる』と言い、ま、現代医学の「診断」に近いもの、と思ってください。
4年生の『東洋医学臨床論Ⅴ』という講義では、スクリーンに模擬症例(架空の患者さんの苦痛や、診察結果などが記載されているもの)を映し、そこに書かれている情報を元に、学生さんがグループワークをおこなって証を立ててみるという作業をします。
教科書や参考書を一切使わない、頭の中にある知識だけをフル活用して、あーでもない、こーでもないと考えています。最後にはグループ代表者が発表を行い、答え合わせをします。
さて、今日はうまく正解が導き出せたでしょうーか(^^)

 

 

いよいよ発表!