ウイルスと免疫

 みなさんこんにちは

 

 つつがなく、というよりコロナなくお過ごしでしょうか?

 

 臨床医学や、生活習慣病予防学、公衆衛生学などの基礎科目を担当させていただいている鬼塚です。

 

 私こと、その昔、琉球大学のウイルス学教室にて、ウイルスの研究をしておりました。コロナではなく、日本脳炎ウイルスやデング熱といった、蚊が媒介する熱帯地域にて流行が見られるウイルスです。

 日本脳炎は、昭和の時代まで、小規模な発生が見られましたが、沖縄で、日本脳炎患者が発生すると、ほとんどは、屈強な米軍の兵士でした。彼らは、来日するにあたり、日本脳炎のワクチンを接種してくるのですが、生ウイルス自体による自然免疫、獲得免疫には、かなわないようです。日本人は、日本脳炎ワクチンを接種されておられる方も多いのですが、それ以上に

、日常で日本脳炎を媒介する蚊に刺されることで、日本脳炎に感染しても発症しない状態、いわゆる不顕性感染となり、と同時に、自然免疫、獲得免疫を得ます。これにより、その後、日本脳炎を媒介する蚊に刺されても、発症はせず、むしろ、ブースタ

 

ー効果によって日本脳炎に対する免疫は増強されます。コロナも

、おそらく、不顕性感染することで、免疫が増強されるかもし

れませんが、確証(エビデンス)がないので、なんともいえませ

ん。

 いずれにせよ、このような流行り病や戦争がなくなって、元の平和な日常を取り戻したいものです。